商品開発のタネその③業務用から一般用へ

和気産業は商品開発も行っています。担当するのは、主に企画部。「世の中に必要とされていることは何か?」「必要とされているものは何か?」など、日々考えています。

これまで多くの商品を開発してきましたが、商品が誕生するきっかけには、いくつかの傾向があることがわかってきました。それを、和気産業の「商品開発のタネ」という形で紹介していきたいと思います。

今回はタネその3、「業務用から一般用へ」です。

手軽な両面テープをもっと強力に!業務用の「分子勾配膜」に着目

手軽に使える両面テープは、ホームセンターでも人気のアイテムのひとつです。強力な両面テープはすでにありましたが、どれも厚みがありました。当時は「薄い両面テープは粘着力が弱く、粘着力が強い両面テープは厚みがでる」というのが常識だったのです。

そんなとき、「薄くて強力な両面テープがあれば、もっと活用の幅が広がるのでは…」と考えたのが林さん。調べてみると、工業用には共同技研化学株式会社の「分子勾配膜両面テープ」というものが存在していることがわかりました。

薄くて強力な「激強力両面テープ」は、常識を疑うこと、そして業務用に目をつけたことから生まれた製品だったのです。

店頭に並ぶまでの紆余曲折も…。林さんが着目した「分子勾配膜両面テープ」とは

業界では当たり前の黒い反射テープを一般向けに

『黒い反射テープ』を開発したのは、2018年に企画部に異動し「安全にまつわる商品」の担当をまかされることになった小山さん。会社から出荷された商品の実績をひたすら分析する中で注目したのが、黒い反射テープでした。

業界には当たり前にあるのに、当時のホームセンターでは全くといってよいほど扱われていないことを知り、商品開発に乗り出したのです。

3つの課題を克服し商品化に成功した、小山さんのレポートはこちら!

まとめ

業務用として当たり前に使われているのに、一般用には販売されていない商品は意外と多いものです。なぜなら、業界や販売のルートが違うからです。

業務用は大量の製品を使いやすい状態で納品しますが、一般用に小売りする場合、少量ずつパッケージしてJANをつける必要があります。また、取引のルールも異なります。業務用を作っているメーカーさんが一般の方に使ってほしいと思っても、契約も含め、実はハードルが高いのです。

そうした理由で埋もれていた商品を見つけ出し、違う業界や商業ルートを結び付けていくのも卸売業の大切な仕事です。簡単ではありませんが、DIY総合商社として長年業界に携わってきた和気産業の務めとして、やりがいを感じる仕事でもあります。

※2022年12月1日時点の記事です。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。