物流が取り組む「資材の再利用」

和気産業で約30年前から行っているのが、裏紙や空き箱の再利用です。「資源を大切にしよう」という考え方は古くからあり、それが定着しているのです。
そんな中、新たにサステナビリティの観点で、ここ数年取り組みを進めているのが、リサイクル緩衝材の使用とストレッチフィルム・PPバンドのリサイクルです。

緩衝材は新聞紙からリサイクル緩衝材へ

リサイクル緩衝材を使用して梱包する様子

もともと物流の現場では、緩衝材として、各家庭から持ち寄った新聞紙を利用していました。しかし、各家庭の新聞購読が減少していき、新聞紙を再利用することが困難になっていきます。そのため、やむを得ず「詰め紙」を購入して使っていました。
しかし、詰め紙はゴミにつながることから、2年程前より「リサイクル緩衝材」へ随時変更しているところです。

省スペースで緩衝材を使用できるよう工夫した出荷場

もちろん、緩衝材自体を減らすための取り組みとして、ダンボ-ル箱ではなく折りたたみコンテナを使うことも続けています。

ストレッチフィルムとPPバンドはゴミに出さずにリサイクル

出荷倉庫の分別の様子

物流に携わる会社として必要不可欠な資材が、ストレッチフィルムとPPバンドです。梱包の効率化を図れるというメリットがあるものの、一度使用すると一般ゴミとして処分することになるというデメリットもあります。

そこで2022年より、ストレッチフィルムとPPバンドのリサイクルを始めました。使用したストレッチフィルムやPPバンドを、それぞれ専用の袋に入れ、リサイクル業者へ渡すというひと手間はかかりますが、循環型社会を作るという意味では、大変意義のある取り組みだと考えています。

週一回のリサイクル業者への引き渡しを待つ再生ゴミ集積所

自然な流れで社内に浸透

ここまでお話ししてきた、リサイクル緩衝材の使用やストレッチフィルム・PPバンドのリサイクル。しかし、まだ全社的な取り組みとはなっていません。それぞれの地域や自治体によってゴミの取り扱いに違いがあるといったハードルが立ちはだかっているからです。
とはいえ、「全社的に取り組めないから、取り組まない」では、何も始まりません。「できるところから、やっていこう」の精神で、取り組みを進めているところです。

取り組みを開始するときは朝礼などを利用し社員やスタッフに伝えますが、「サステナビリティ」という考え方が多かれ少なかれ浸透しているからか、みな協力的です。実際に取り組みを始めた拠点では、問題なく資材の再利用が進んでいます。

出荷倉庫内の各所に設置された分別ボックス

和気産業では裏紙、空き箱の再利用に30年以上前から取り組むなど、「資源を大切にしよう」という考えが、社員やスタッフに定着しています。

近年は「サステナビリティ」の観点から、さらに資源の再利用が広がるよう、取り組みを進めているところです。その思いや考えは社員やスタッフにも自然に広がっているため、各自治体のルールなどを乗り越え、いずれは全社的な取り組みとなるよう努めています。

資材の再利用はゴミを減らすことにもつながり、ひいては循環型社会・脱炭素社会の実現にもつながる大切な取り組みだと考えています。