身近な素材なのに知らないことがいっぱい! プロに学ぶ「プラスチック」の話

プラスチックを広辞苑で調べてみると、「可塑性物質。特に合成樹脂、またはその成型品」とあります。語源は、ギリシャ語の「プラスティコス」で、これは“どんな形にもなる・柔らかい”という意味があります。

特徴は以下のとおりです。

ガラスに比べて傷がつきやすいが、割れにくい

金属に比べて、曲げやねじりの力には弱いが、裁断や穴あけなどの加工はしやすい

・熱による伸び縮みが大きく、燃えやすい

・ガラスよりもコストは高いが、ガラスのように透明のものを作ることができる樹脂もある。

・金属のように錆びない

・DIYなどで使う他の素材(木材・金属・ガラス)と比べて軽い

ただし、これらは一般的な特徴です。プラスチックにはさまざまな種類があり、耐熱性や耐衝撃性に優れているものもあります。一般的な分け方である「熱に対する性質別」に、プラスチックの種類について詳しくご説明します。

 

※今回は「プラスチック板」を中心に取り上げていますが、本来プラスチック製品は成形品として活用されています。主に、製品本体を金型により製造するインジェクション成型製法と、プラスチックシート材料を加工して製品を製作する製法があります。

・成型品  携帯カバーなど

・加工製品 ディスプレイケースなど

 

  • 熱硬化性樹脂

作りたいものの形を作ってから熱を加えると、化学変化が進んで硬くなります。一度硬くなると、再び加熱しても柔らかくならないという特徴があり、「ビスケット型」と呼ばれています。

主に工業用として使われるプラスチックです。

 

・フェノール樹脂(PF)

衝撃には弱いのですが、耐熱性に優れていて燃えにくいという特徴があります。そのため電気機器部品や自動車部品、鍋ぶたの取っ手などに使われています。

 

・エポキシ樹脂(EP)

耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性に優れています。主に接着剤や塗料として使われます。

 

・メラミン樹脂(MF)

表面硬度が高く、耐衝撃性に優れているため、子ども用の食器として良く使われています。給食用の食器として取り入れているところも多いですね。

 

  • 熱可塑性樹脂

常温では硬いのですが、熱を加えると柔らかくなります。冷やすとそのままの形で硬くなりますが、さらに加熱すると、また別の形にできるという特徴があり、「チョコレート型」と呼ばれています。

一般的に使われているプラスチックはこちらのタイプで、汎用性があります。

 

・アクリル樹脂(PMMA)

耐候性が極めて良いので、看板やディスプレイ材として使われています。また、プラスチックの中で一番透明性に優れているため、水槽に使われることが多いです。丈夫であることから、ガラスが割れた際の応急処置として使われることもあるようです。

 

・ポリ塩化ビニル(PVC)

耐水性、耐酸性、耐アルカリ性に優れており、硬質の物はパイプや継手として使われています。可塑剤を使用することで軟質の物も作れるため、ホースや防水シートとして使われることもあります。

 

・ポリカーボネート(PC)

強靭で、特に耐衝撃性に優れているため、屋外で使われるものに適しています。一般的にはカーポートの屋根などに使われることが多いようです。樹脂の中では一番硬いので、警察の機動隊や自衛隊などが使うシールドにも使われます。銃弾や刃物にも対応できるほどの強度があります。

 

・ポリスチレン(PS)

安価で加工性が高いという特徴があります。水分に対しての反りが少なく高湿度の環境に強いため、浴室の扉に多く使われています。ポリスチレンを発泡成形することで、発泡スチロールになります。

 

・ポリプロピレン(PP)

加工しやすい素材であるため、身の回りで使われることの多いプラスチックの一つ。自動車用部品から家電部品、医療機器、日用品をはじめ、さまざまな場所で活用されています。

 

 

 

プラスチックはどれだけ軽い? 比重チェック!

プラスチックの軽さを計るために用いるのが「比重」です。比重が1.0以下だと水に浮き、1.0以上だと水に沈んでいきます。

ちなみにガラスは2.5、アルミは2.7、ステンレスは8となります。

 

水に浮かぶほど軽い

・ポリプロピレン(0.91)

・ポリエチレン(0.95)

 

水の中では沈むがガラスと比べると断然軽い

・ポリスチレン(1.04)

・アクリル樹脂(1.19)

・ポリカーボネート(1.20)

・ポリ塩化ビニル(1.4~1.45)

 

 

プラスチックは燃やせば種類がわかる? 臭いと形態チェック!

可燃性

アクリル樹脂(アクリルモノマー特有の臭いがする)

ポリプロピレン(石油臭)

ポリスチレン(黒いススと煙が出る)

自己消化性

ポリ塩化ビニル(黒い煙が出て、刺激臭がする)

ポリカーポネート(消毒液のような臭い)

 

プラスチックの中には燃えにくいものもある!?

最初に、プラスチックの特徴として「燃えやすい」という性質があるとお話ししました。アクリル樹脂のように“可燃性”という性質を持っているのが一般的なのですが、ポリ塩化ビニルやポリカーボネートには“自己消化性”という性質があります。

自己消化性とは、燃やしたときに自分で消化しようとする力のことで、周りに燃え広がりにくいという特徴があります。プラスチックを上手に活用するには、その特徴を知っておくことが大切かもしれません。

 

特徴を知らないと大変なことに! DIY失敗ポイント

プラスチックは、熱による伸び縮みが大きいという特徴があります。特に屋外でプラスチックを使うときは注意が必要。夏は伸びやすく、冬は縮みやすいという特徴があるため、ビス留めするときにはビス穴の位置に気をつけましょう。夏に、プラスチックが伸びた状態で角のほうにビスを打ってしまうと、冬は縮んでしまいビスがずれてしまうという失敗も、良くあります。

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