見た目だけじゃない!すごい実力の持ち主なんです プロに学ぶ「めっき」の話

 

めっきとは、物質の表面を金属の薄い被膜で覆う技術のことをいいます。「そんなこと知っているよ」と思われるかもしれませんが、聞けば聞くほどすごい実力をもっていることを、“めっき”のほんとうの姿を教えます!

◆めっきの起源は、何とメソポタミア文明!

紀元前1500年頃、メソポタミアでは銀めっきや錫(すず)めっきが、すでに行われていたそうです。日本では752年に東大寺の大仏に金めっきを施したのが、めっき技術の始まりです。ただし、この頃のめっきは電気を使わない方法で、現在主流となっている電気めっき(電解めっき)は、1805年に発明されました。その後どんどん技術が発達し、めっきは進化していったのです。

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◆めっきの方法は「どぶ漬け」だけじゃない!

目的ごとにめっきの施され方は違います。さらに、めっきの方法はひとつではありません。

大きく分けて、湿式めっきと乾式めっきがあります。一般的なのは湿式めっきで、電気を使う「電気めっき」と電気を使わない「無電解めっき」の2通りがあります。乾式めっきには「真空めっき」と「溶解めっき」があります。溶解めっきは、溶かしためっき金属の中に物を漬けるだけの、いわゆる“どぶ漬け”という方法で行われます。

 

◆めっきしたいものに電気を流すことで密着力アップ!

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「どぶ漬けじゃないとしても、結局塗装と同じようなものでしょ」と思っているかもしれませんが、実はそれも間違いです! 一般的な塗装は、物に塗ったり吹き付けたりして、上から付着させているのに対し、電気めっきは、物と金属物質に電気を流すことで、化学的に結合させます。つまり、塗装よりも結びつきが強固といえるでしょう。

では、どのような仕組みなのでしょうか。

簡単にお話しすると、めっき金属が入った容器に、治具(じぐ)につるした物体を入れ、両側から電気を流すという作業になります。めっきしたいものはマイナス極、めっきさせたい金属はプラス極になっていて、そこに電気を流すことでマイナスとプラスの電子が結びつくのです。

電気めっきの仕組みは以上になりますが、この「めっき工程」の前後にも、多くの作業を必要とします。

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コラム

◆サビさせないために自分を犠牲にするめっきも!

めっきは外側にでるものですから、めっきされている物体より注目を浴びる存在です。しかし中には、自分を犠牲にして元の物体を守っている、健気なめっきもあるんです!

金属にはサビにくい「貴金属」と、サビやすい「卑金属」とがあります。貴金属に卑金属をめっきした状態で、風雨にさられると、どうなると思いますか?

実はサビやすい「卑金属」が先にサビていき、中の「貴金属」はサビません。つまり、卑金属のめっきが自分を犠牲にして、本体を守るのです。このように、影武者のような役割をしているめっきもいるんですよ。

 

◆「めっき」「メッキ」どちらが正しい?

みなさんは「めっき」のことを、平仮名・カタカナどちらで表記しますか?

めっきの始まりは“金めっきで水銀に金を溶解して金の色合いがなくなること”で、これを「滅きん」と呼び、なまって「めっき」となったのが定説(※)のようです。つまりめっきは、あくまでも日本語なので、学術的には「めっき」のほうが正しいといわれているそうです。

※秀和システム「これだけ!めっき」参照

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